4. リアルタイムOSコース(4週間)¶
カリキュラム概要¶
| 週 | 主なトピック | 内容 | 実践演習テーマ |
|---|---|---|---|
| Week 1 | リアルタイムOSの基礎 | - リアルタイムシステムの概念 - RTOSの特徴と役割 - タスクの概念と状態遷移 |
- Arduino UnoR4WiFi上でのFreeRTOSの構築 - 基本的なタスク生成と実行 |
| Week 2 | タスク管理とスケジューリング | - プリエンプティブスケジューリング - 優先度ベースのスケジューリング - デッドライン管理 |
- 複数タスクの協調動作プログラミング - 優先度反転問題の解決演習 |
| Week 3 | 同期と通信 | - セマフォとミューテックス - メッセージキュー - イベントフラグ |
- 生産者-消費者問題の実装 - タスク間通信の実践 |
| Week 4 | 標準RTOS比較とIoTプラットフォーム | - FreeRTOS、μItronの特徴と比較 - ThingSpeakの概要と使用方法 - IoTデバイスとクラウドの連携 |
- 異なるRTOSでの小規模アプリケーション実装 - Arduino UnoR4WiFiとThingSpeakの連携プロジェクト |
評価方法¶
- 週ごとの理解度確認クイズ
- 実践演習の成果物(プログラムと動作レポート)
- 最終プロジェクト(RTOSを使用したIoTアプリケーションの設計と実装)
注意点¶
- このコースはC/C++言語とマイコンプログラミングの基礎知識を前提としています。
- 実際のRTOSを使用して学習を進めるため、Arduino IDEの基本的な使用経験が必要です。
- 理論と実践のバランスを重視し、概念の理解と実装スキルの両方を養成します。
- 実世界のRTOS使用例とIoTアプリケーションを紹介し、応用力を高めます。
必要な機材・ソフトウェア・ツール¶
- Arduino UnoR4WiFi
- 参考価格:10,000円〜12,000円
- USB Type-Cケーブル
- 参考価格:500円〜1,500円
- Arduino IDE 2.0以降
- 価格:無料
- ダウンロードURL: https://www.arduino.cc/en/software
- FreeRTOS(リアルタイムOS)
- 価格:無料(オープンソース)
- 公式サイト: https://www.freertos.org/
- 統合開発環境
- Arduino IDE:無料(上記3のURLと同じ)
- Visual Studio Code:無料
- ダウンロードURL: https://code.visualstudio.com/
- PlatformIO:無料
- 公式サイト: https://platformio.org/
- Arduino用ブレッドボード拡張キット(LEDやセンサーなどを含む)
- 参考価格:2,000円〜4,000円
- ThingSpeakアカウント
- 価格:無料(基本プラン)
- 公式サイト: https://thingspeak.com/
推奨参考書(Amazon.co.jp 参考価格)¶
- 「リアルタイムOSの基礎と応用」著:中本幸一(コロナ社) 価格:3,520円
- 「Arduino 開発のすべて」著:アラン G. スミス(オーム社) 価格:3,300円
- 「組込みリアルタイムOSの基礎」著:池田大輔(CQ出版) 価格:3,520円
- 「IoTシステム開発テキスト」著:大西洋平ほか(CQ出版) 価格:3,300円
注:これらの価格は2024年8月5日時点のものです。実際の価格は変動する可能性があります。
このコースでは、リアルタイムOSの概念と実践的な使用方法を学び、さらにIoTプラットフォームとの連携も体験します。Arduino UnoR4WiFiの強力なプロセッサとWiFi機能を活用し、実践的なリアルタイムシステムとIoTアプリケーションの開発スキルを身につけることを目指します。FreeRTOS、μItron、ThingSpeakなどの標準的な技術を学ぶことで、現代の組込みシステム開発に必要な幅広い知識と経験を得ることができます。